五臓六腑 肺 腎 六腑

漢方薬

皆様 ごきげんよう
今日はとてもいいお天気ですね。
ベランダはお洗濯物でいっぱいです。
お天気がいいと気分までよくなるのが不思議です。
雨があるから 自然も私達も生きていかれるというのに。。

今日は前回の続きを書かせて頂きます。

 肺は百脈を朝じる
肺の働き
1)呼吸作用
  呼吸を司る臓器で、大気中の清気を吸い込み、身体をめぐってきた汚れ
  た濁気を出す。清気は気血の原料となる。
2)宣発作用
  気や津液、栄養、衛気などを全身に行き届かせる作用。上や外に拡散
  させる作用の事。
  津液を皮膚に、そして汗として発汗させる作用、脾から肺にきた津液
  は各臓腑をめぐり尿として排泄させる作用もある。
3)粛降作用
  字のごとく、気や津液などを下に降ろし、排泄をコントロールしてい
  る。
  清気を吸い込み、肺や気道を整えている。

関係するところ
1)大腸
2)皮膚、体毛
3)鼻水

肺の変調の症状
1)風邪などをひきやすくなる
  衛気が体表に回らなくなると、外邪を防ぐことができなくなり、寒さ
  乾燥などの外気に敏感な臓腑のため、風邪をひきやすくなる。
2)咳、息切れがおこる
  粛降作用の低下で呼吸に問題がおこってくる。咳、喘息、息切れなどの
  症状がでてくる。
3)むくみやすい
  宣発作用と粛降作用で津液をめぐらせているので、この作用が低下する
  と水分代謝に問題がおこり、痰、汗が止まる、顔のむくみがでてくる。
4)鼻水 鼻づまり
  肺に問題がおこると、鼻を潤す津液に問題がおこるので、鼻水、鼻づま
  りがおこる。
5)肺は悲しみ、憂いと関係があるので、強い悲しみは気の巡りを悪くし
  肺に影響がおよぶ。

 腎は作強の官
腎の働き
1)蔵精作用
  先天の精と言われる、生命活動のエネルギーの源である腎精を貯蔵して
  いる。
  腎精は成長、発育、生殖に関わっている。
2)主水作用
  津液の代謝をおこなう。
  飲食物から得た津液は脾、肺、全身へと巡り、めぐった津液を有用な物
  と不要な物に分けて、不要な物は排泄させる。
  また 膀胱に指示をして尿量の調節も行う。
3)納気作用
  吸入した気を肺から腎に運ぶ。呼吸の呼は肺の宣発作用が、吸は肺の粛
  降作用と腎の納気作用でおこなう。腎と肺の両方の働きで呼吸は行われ
  ている。

腎と関係するところ
1)膀胱
2)耳と骨 難聴や歯の問題
3)尿道、肛門

腎の変調による症状
1)老化現象
  腎精が不足すると成長の遅れや性機能減退、老年期では物忘れや足腰の
  だるさなどが表れる。
2)骨がもろく
  腎精不足は骨髄減少につながり、骨がもろくなり骨粗しょう症に、また
  歯が抜けたりする。
3)浮腫み 口渇
  主水作用が低下すると水分代謝に影響し、体内に水分が停滞し、むくみ
  がでる。
4)排尿障害
  腎の不調により、膀胱に指示がうまくいかなくなると、頻尿、失禁な
  どの症状がでてくる。
5)耳鳴り 難聴
  腎の不調は耳や肛門におこりやすいので、耳鳴り、難聴、大小便の
  異常がおこりやすくなる。
6)恐怖は腎に影響するので、怖さで失禁や白髪になる。

六腑


六腑は飲食物と水分の消化吸収を行い、生命活動のもと、気血のもととなる。
飲食物が身体に入る→胃が消化を行う→胆が消化を促す→小腸がさらに消化
吸収→大腸で便を作る→膀胱は貯尿、排尿

五臓と六腑の関係
五臓は陰で裏、六腑は陽で表、お互いに表裏関係にあり影響しあう。
心と小腸;排尿の不調は心に影響する。
肺と大腸;肺気の粛降と大腸の通暢に影響する。
脾と胃;胃の受納、脾の運化に影響する。
肝と胆;肝の不調は胆から消化器官に影響していく。
腎と膀胱;腎気は膀胱に影響する。

六腑の不調
1)小腸
  胃からの飲食物を消化吸収、そして大腸へ送る。
  小腸の不調は大小便に影響して、下痢や腹痛、排尿痛などにあらわれる
  また 心にも影響を与え舌のただれ、精神不安などが起こる。
2)大腸
  小腸からの物から余分な水分をとり、排泄させる。不調になると下痢、
  便秘がおこる。
  また 肺にも影響するため、咳、喘息などの症状がおこる。
3)胃
  胃は飲食物の受納と腐熟をおこなう。ここが不調になると腹痛、嘔吐
  しゃっくり、消化不良などがおこり、脾の不調もおこすと食欲不振など
  の症状もでてくる。
4)胆
  胆汁で消化吸収を助ける作用。胆汁の分泌がうまくいかないと、口が苦
  くなったり、黄疸の症状がでる。
  また 肝にも影響し耳鳴りやストレスに弱くなる。
5)膀胱
  膀胱は貯尿と排尿の作用があり、不調になると排尿障害、尿漏れ、頻尿
  などが表れてくる。
6)三焦
  津液と気の運行を担う。ここが不調になると、水分の流れや調節に影響
  して、むくみや手足の冷えがおこるようになる。

五臓六腑について書かせて頂きました。今の西洋医学で言われている内容とにている部分がありますが、今の医学は一つ一つの臓器でみていきますが、
中医学では、臓腑どうし、臓腑と六腑が関係していると考えられます。
ですから 不調のある場所だけではなく全体的に診断していく必要があるのです。
なんとなく 今まで原因がわからなかった症状がわかってきた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

次回はツボで知られている、目にはみえない経絡について書かせていただきます。

投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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