病因について

漢方薬

皆様 ごきげんよう
朝はよいお天気でしたが、だんだん暗くなってきました。
今年のハロウィーンはいかがでしたか?
何だか 心から楽しめなかったのが本心かもしれませんね。

今日は病が起こる原因について考えてみましょう。
東洋医学では気、血、津液、五臓六腑、経絡、陰陽のバランスが崩れると病になると考えます。

主な病因

主な原因には
1)内因;身体の中の感情が原因で起こる
2)外因;外の環境が原因で起こる
3)不内外因;過労や暴飲暴食などが原因でおこる

では一つ一つ考えてみましょう。

内因


人には七つの感情があると言われ、過度な感情や長期にわたる場合などが原因となる。五臓六腑でも書かせて頂きましたが、それぞれの感情と臓腑には関係があるのです。

1)
  喜び過ぎは心に影響する。
  不眠、不安、集中力低下など

2)
  怒り過ぎは肝に影響し、気の疏泄機能が低下し、気が上昇する。
  頭痛、脳卒中、動悸、不眠

3)
  考えすぎは脾に影響、気が停滞。運化が弱り、消化吸収は低下、気化機
  能が弱り、心への血が不足。
  胃潰瘍、不眠、動悸

4)悲 憂
  悲しみ過ぎると、肺に影響。気と津液の循環が悪くなる。
  咳、息切れ

5)
  恐れ過ぎると腎に影響。腎はの気の貯蔵ができなくなる。
  白髪、大小便の失禁

6)
  驚き過ぎは腎に影響。気が乱れるように。
  精神不安、不眠、急な老化

外因


気候の変化は六気(風、寒、暑、湿、燥、火)あり、六気が過不足がおきて、身体に影響を与えると六邪となり、これを外因という。

1)暑邪
  夏の暑さによるもので、熱性のためにおこる症状.
  高熱、顔が赤い、多汗、口渇、脱力感

2)燥邪
  秋から冬にかけ乾燥した季節におこり、潤いを好む肺が影響されやすい
  口渇、肌の乾燥、空咳など

3)湿邪
  湿気の多い季節、梅雨や夏におこりやすい。
  湿は体内で臓腑や経絡をつまらせる。
  頭重、むくみ、倦怠感、胸のつかえ、下痢など

4)寒邪
  冬など気温の低い時、皮膚や呼吸器などから侵入。
  寒気、手足の冷え、吐き気、下痢、頭痛、関節の痛み

5)風邪
  年間を通して現れる。風の性質、急速に発病し、患部が移動する。
  頭痛、ふらつき、鼻づまり、のどの痛み、めまいなど

6)火邪
  季節性はなく、他の邪気が鬱して熱がでて炎上、蒸発の性質がある。
  高熱、顔や目の赤み、精神不安、不眠、便秘
※邪気が重なって現れる事もある。

不内外因


外因でも内因でもない、過労や運動不足、暴飲暴食などが原因の事をいう

1)労逸
  労働、心労、房事、安逸(安静)が過ぎる事をいう。
  仕事、遊び、勉強をし過ぎて気血を消耗し疲労した状態。
  悩み過ぎで精神的に疲れて脾と心が不調になってしまう。
  性生活のし過ぎは腎精を消耗、耳鳴り、めまい、足腰に影響する。
  休みすぎは気血が停滞、脾、胃に影響がでる。

2)五労
  同じ動作を長時間続けることでおこる症状。
  久視;目の使い過ぎ
  久臥;寝たきり
  久座;座り続ける
  久行;歩き続ける
  久立;立ち続ける

3)外傷
  打撲、捻挫、骨折、切り傷など

4)暴飲暴食
  食べ過ぎは脾胃の負担が多く下痢、便秘をおこす。少食は栄養不足で気
  血の不足、生気が不足してしまう。
  好き嫌いなどの偏食も臓腑に負担をかける。例えば、冷たいものを食べ
  過ぎると、脾胃を冷やし、下痢、冷えなどがおこる。
  辛いもの、熱いものは乾燥を、油っぽいものは消化不良をおこす。

5)体質
  体質では、津液の停滞でおこる痰飲、血の停滞でおこるお血が原因とな
  る。
  水分代謝がうまくいかず痰飲ができ、肺にとどまると咳、痰、喘息、胸
  のつかえがおこり、大腸の場合は下痢、浮腫みなどがおこる。
  血の循環が悪くなり停滞すると、月経痛、胸の痛みなどがおこる。

今日は東洋医学でいう病気の原因について考えてきました。
精神的に安定し、規則正しい生活をして、外からの刺激に対応できる事が
健康でいることのポイントですね。
明日からの一週間、明るく楽しく生活していきましょう。

投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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