ママさん
今日は公園に散歩に行ったみたい。。
お天気はよかったけど、風が強くて
肌寒いって言ってたよ。
お雛様も終わって
街を歩いている人もずいぶん
薄着になった感じがするよ。。
皆様 ごきげんよう。3月になって暖かくなり、春らしい恰好をと思うのですが、まだまだ薄着すると寒いですね。意外とこんな季節は冷えるのです。前回は血の巡りについて書かせていただきました。。充分に血液が行き届いていれば、細胞は活性化し潤いもあり、生き生きしているのです。血液の循環がうまくいっていればエネルギー産生、たんぱく質の合成、オートファジーにより老廃物を処理し、体の中で新陳代謝が行われるのです。細胞にとって 血液の巡りはライフラインのようなもので、美しく健康でいるためには大切なものです。今日は水、脂質、ホルモンについても考えてみましょう。
脂質の巡り
脂質というと生活習慣病、動脈硬化の原因や肥満ばかりが思い出されますが。脂質の役割があるのです
脂質の役割
●エネルギー源
●ホルモンの材料
●細胞膜の材料
●脂溶性ビタミンの吸収
●体温維持、内臓保護 など
脂質はどのように運ばれるのでしょうか?
水に溶けない脂質はLDLやHDLのようなリポ蛋白となって運搬されます。リポ蛋白は脂質とたんぱく質が結合して球状の複合体粒子です。粒子の外側には水に馴染む性質を持つ親水性のリン脂質やアポ蛋白質、遊離コレステロールがあり、コレステロールや中性脂肪を運搬するのです。
脂質の巡りが滞ると
脂質の滞りがおこるとエネルギー不足や、脂溶性ビタミンの吸収が悪くなりビタミン不足がおこります。女性では月経異常(脂質は女性ホルモンの原料のため)、皮膚(皮膚の表皮の角質層は親水性脂質セラミドで構成)や髪のトラブルが起こります。質の良い脂質を適量とり、巡らせていくことが大切です。
水の巡りをよくする方法
血液は細胞の入り口まで運んできますが、細胞の内外を通過するのは血漿です。水は栄養素、老廃物、酸素、二酸化炭素を溶かして運びます。体を循環させ、必要なものを細胞に、不必要なものを細胞外に排出します。人の身体は60%が水でできていて、40%が細胞内、15%が組織液、5%が血漿、リンパ液です。
私達の身体の水は血液として全身を回り、腎臓でろ過され尿として、あるいは便として排泄されます。ではどのくらい水をとればいいのでしょうか?60KGの男性の場合は1日に尿や便で1.6L,汗 呼気で0,9L排出すると言われています。食事でだいたい1L,体内代謝で0,3Lなので、1,2L飲み水としてとればいいと考えられます。人は水を摂らないと3日で死ぬと言われていますが、水と睡眠がとれていれば、2-3週間いきることができると言われています。
では脱水症状はどのおこるのでしょうか?脱水症状がおこると体温を下げる汗がでなくなり体温の上昇がおこり、汗や尿がでなくなり老廃物が溜まり、全身の機能低下がおこります。体の恒常性を保つために体内の水分量に注意しましょう。夏では、脱水症状で血液がどろどろになると梗塞をおこしやすくなります。
脱水症状
2%の水分を失う 口やのどの渇きを感じる 食欲がなくなる
5%の水分を失う 頭痛 眠気 脱力感を感じる
10%の水分を失う 筋肉の痙攣 循環不全
10%以上を失う 意識を失う
20%以上を失う 死に
上手な水分の摂り方
汗をかいたとき
スポーツをしている時は水分補給をしましょう。とくに中高年の方のゴルフは日頃の運動不足や睡眠不足、利尿作用のあるアルコールを飲んだりで死亡事故が多いようです。
起床時
朝 1杯の水を飲みましょう。就寝中に失った水分を補うため。また胃結腸反射(胃腸の蠕動運動を促す反応)を誘導してスームズな排便がおこすためです。ただし寝ている間に口の中は細菌が増殖しているので、必ずうがいをしてからお水を頂きましょう。
就寝前
就寝前の1杯のお水を頂きましょう。血液濃度は午前4-8時が高くなります。寝ている間に水分を摂らない事と呼吸や汗で水分が失われています。脳梗塞などの予防のために寝る前にノンカフェインで糖分をふくまないものを摂るように致しましょう。
ホルモンの巡り
ホルモンを分泌する内分泌器官はあちこちにあります。ではホルモンの巡りについて考えてみましょう。
ホルモンとは
体内には100種以上のホルモンがあり、それぞれのホルモンが作用する標的細胞が決まっていて、血液中を巡り標的細胞まで運ばれていきます。血液中を巡り持続的な効果を発揮します。
エストロゲン
女性の卵巣から分泌されるホルモンで、エストロゲンが滞ると肌や髪の潤いの低下、中性脂肪やLDLコレステロールの増加で動脈硬化のリスク、骨粗しょう症のリスクなどがあります。年齢を重ねるとエストロゲンの分泌量が減少し、巡りが滞るのです。血液循環を促すようにしましょう。
エストロゲンの主な働き
●血管を強くする
●骨を強くする
●髪につやをだす
●中性脂肪を減らす
●精神安定
●肌の潤いをだす
●LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やす
インスリン
インスリンは膵臓から分泌される水溶性ホルモンです。血糖値はある一定の範囲を保っています。血糖値を下げる働きを持つホルモンはインスリンのみです。インスリンの巡りが悪くなると高血糖が続き、糖尿病にと進行していきます。巡りがわるくなる原因は、インスリンの分泌が少ない、血液循環の乱れです。またインスリンはしっかり巡っていてもインスリン抵抗性に問題があるとインスリンが作用しない事もあります。
インスリンの働き
●細胞内にブドウ糖の取り込みをして、血糖値を下げる
今日はホルモン、水、脂質の巡りについて
書かせていただきました。
なぜ高齢者になると脱水をおこしやすいのでしょうか?
体内の水は年を重ねると減ってきます。血管を流れる水は
高齢になっても変わらず、細胞内液が減っていきます。
年齢とともに水を貯蔵する筋肉の細胞が減って、
脱水が起こりやすくなります。
潤いのある体を保つために筋肉を増やし、脂肪を増やさないように
注意しましょう。
投稿者プロフィール
- 東京都在住。
薬剤師、健康管理士など
趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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