ママさん
食の健康機能って何?
食の健康機能って、食が健康に対して果たす肯定的作用の事。
食は健康に大きな役割があるのよ。
日本は高齢化が進み、健康の増進が必要なので、
食の持つたくさんの健康機能を充分活用する事が大切なの。
食品成分の機能
食品成分の機能として、栄養素を考える一次機能、嗜好性を考える二次機能、生体調節の三次機能が提唱されています。
一次機能
栄養は体の外から食を摂取し利用する事で、食べた物が栄養素となります。栄養素は生命現象を営むために必要不可欠なエネルギー源や生体構成成分となるものです。
三大栄養素
1)たんぱく質
内臓、筋肉などの生体を構成する成分、エネルギー源になる。
2)糖質
エネルギー源。
食物繊維以外の炭水化物、でんぷん、ショ糖,果糖など。
3)脂質
エネルギー源。生体膜、ホルモンの材料。
飽和脂肪酸、コレステロール、n6脂肪酸 n3脂肪酸
微量栄養素
1)ビタミン
微量で生理作用を発揮。
脂溶性:ビタミンA,D,E、K
水溶性:ビタミンB1,B2,B6,B12,C ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン
2)ミネラル
人体構成成分の中で炭素、水素、酸素、窒素意外のもの。
多量ミネラル:カルシウム カリウム ナトリウム リン マグネシウム
微量ミネラル:亜鉛 銅 鉄 ヨウ素 マンガン セレン クロム モリブデン
食物繊維
人の消化酵素では消化されない食品中の難消化成分。
水溶性食物繊維:ペクチン フコダイン アルギン酸ナトリウム等
不溶性食物繊維:キチン セルロース等
二次機能
味、におい、色、触覚、大きさなど食品を摂取するとき、嗜好に影響します。一次と三次の機能のように肉体に直接影響する健康機能ではありませんが、食には大切ですね。
三次機能
栄養素以外にも健康維持に関係する食品成分が明らかになり、これらは適切に使うと免疫系、分泌系、神経系、循環系、細胞系などにシフトする作用が期待できる働きを言います。
1)栄養素の腸での消化吸収を調節する成分
●消化吸収を抑制
難消化性デキストリン キトサン アルギン酸 βシトステロール 大豆たんぱく質
●消化吸収を促進
カゼインホスホペプチド
2)循環器系を調節
●血圧上昇を抑制
ACE阻害ペプチド クロロゲン酸 ハイペロサイド
●動脈硬化を抑制
食物繊維 ポリフェノール
●抗血栓作用
アホエン メチルアリルトリスルフィド EHA DPA
3)脂質代謝を調節
n3脂肪酸 緑茶カテキン カプサイシン
4)免疫系を調節
●感染防御力アップ
抗酸化ビタミン 乳酸菌 プレバイオテイクス
●アレルギー炎症を抑制
プレバイオティクス 茶葉、野菜、果物のポリフェノール カロテノイド ヌクレオチド
5)抗酸化作用
●予防的抗酸化物質
カロテノイド
●ラジカル補足型抗酸化物質
ビタミンC,E カロテノイド
●抗酸化物質
ポリフェノール フェノールカルボン酸 茶カテキン アントシアニン
認知症に関する機能性食品成分
銀杏の葉由来フラボノイド
記憶力を維持する機能がある
DHA
数、言葉、図形の状況の記憶のサポート
GABA
記憶力の向上に役立ち、血圧高めに適している
大豆由来ホスファチジルセリン
言葉を思い出す記憶力の維持
鶏プラズマローゲン
健全な中高年の加齢で低下する記憶力の維持に
アスタキサンチン
健常な中高年の視覚的記憶力の維持に
バコパサポニン
情報の記憶、思い出す記憶力の維持に
クルクミン
年齢とともに低下する記憶力や注意力を維持
ほたて由来プラズマノーゲン
空間認知能や場所の理解などの記憶力を維持
ラクトノナデカペプチド
視覚情報作業、記憶力維持
βラクチン
手がかりをもとに思い出す記憶力の維持
ビフィズス菌MCC1274
記憶力、空間認識力を維持
イミダゾールジペプチド
加齢による記憶力低下、疲労感がある、言葉を覚え、思い出す力を維持
エルゴチオネイン
記憶力、注意力を維持する機能
オーランチオキトリウム由来DHA
図形、位置、ことば、色、状況の情報の記憶を助ける機能
ヒスチジン
日頃疲れを感じ、頭がさえない、注意力低下などの向上に
レスベラトロール
加齢にともなう認知機能低下、記憶力維持
大豆由来セリルチロシン
健康な中高年の記憶力維持に
オーラプチン
記憶力維持に
アンセリン
加齢で、個人が経験した比較的新しい出来事に関する記憶をサポート
ノビレチン
健常な加齢による視覚的記憶力をサポート
ナトリード
中高年の認知機能の一部視覚的記憶力、認知機能速度を維持
ジンセノサイド
視覚的記憶力の維持に
ビフィズス菌N61
健常な中高年の方に伴う記憶力、注意力の維持に
ピロロキノリンキノン二ナトリウム塩
健常な中高年の方の加齢に伴う記憶力、注意力、判断力、認知柔軟性を維持
必須アミノ酸
加齢によって衰える注意力、認知的柔軟性を維持、前向きな気持ちをサポート
参考;医と食
栄養素だけではなく、免疫系や分泌系、神経系などに
アプローチする働きをする食品、また今回は認知症に関する
機能性食品の成分を紹介させていただきました。
これからの時代は自分の体やメンタルの状態をしっかり観察して
機能性食品を上手に使って、高齢化社会を乗り越えていきましょう。
投稿者プロフィール
- 東京都在住。
薬剤師、健康管理士など
趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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