皆様 ごきげんよう
今日は久しぶりに気温が下がり、雨が降っています。
少しほっとしているのは、私だけでしょうか?
昨日は東洋医学について書かせていただきましたが、今日は、東洋医学でいう健康とは何かを考えてみましょう。
健康とは
現代の医学は検査結果に問題がなければ、健康という事になっています。
それで本当に健康なのでしょうか?
東洋医学では、陰陽のバランス、五臓六腑と経絡の働き、気血津液の状態をみて判断します。
1)陰陽;陰は静かなイメージ、陽は動的なイメージの事で、全てのものは
陰と陽に分かれていてバランスが保たれている状態が健康です。
2)五臓六腑と経絡;五臓六腑と経絡が順調に動いていれば、脾胃で気、血
津液の生成が行われて順調に代謝されていきます。
3)気、血。津液;気、血、津液の量が十分で、順調にめぐっていて各組
織に供給できるのが健康です。
以上が健康な状態です。
これらのバランスが崩れると抵抗力が弱まり、内外の病邪に負けて病気になってしまいます。
未病とは
未病とは、検査では異常がないのに頭痛や肩こりなどの自覚症状があったり、自覚症状はないのに検査結果で異常がある場合の事です。
中医学では自然治癒力を高め、邪気をはらったり、バランスを整えていきます。本格的に病気になる前に未病の段階で正常にもどす事です。
中医学は生活環境や季節でも健康な状態は変わると考え、その時々に合わせた治療を行っていきます。
漢方薬の種類
漢方薬には、煎じ薬、丸薬、散薬、膏薬があります。
煎じ薬は患者様の症状に合わせて生薬を調節できるので漢方薬の基本となっています。
手間がかかったり匂いが気になったりで、エキス剤の利用も多くなっています。
1)丸薬;生薬を粉にしてはちみつなどで丸くしたもの。
ゆっくり溶けるので効果が穏やか。
2)散薬;生薬を粉にしたもの、白湯か水で飲む。
3)膏薬;生薬から成分を抽出してワセリン、ミツロウなどで固形にした物
塗るもの。
4)エキス剤;煎じ薬、丸剤、散剤の成分を濃縮し顆粒、カプセル、錠剤
にしたもの。
○○湯とあるものは、香りも効果がある時があるので、白湯
に溶かして煎じ薬に近くして服用しましょう。
5)煎じ薬;水から生薬を煮だして液体で服用。
煎じ薬の作り方
1)鉄、銅製以外の土鍋、耐熱ガラスなど鍋を一つ決めておく。
2)水600cc(量は医師の指示に従う。この量は一般的な量)に1日分
の漢方を水から入れる。
3)はじめは強火で、沸騰したら弱火にして半量になるまで煮だす。
40分くらい。
4)火を止めたらすぐ、薬をこす。そのままでは再度生薬に吸収される事が
あるから。
5)できあがったものは、1日分なので、それを医師の指示に従って
服用する。
注意
1)煎じ薬は煎じて1日しか持たないため、毎日作り、1日分を作りそれを
2-3回に分けて服用する。
2)お茶、ジュースなどとはのまないように。効果が低下してしまうことが
ある。
3)飲み忘れても2回分を一緒に服用しない。
4)煎じた物は冷所保存。飲む前に電子レンジで人肌くらいに温めて服用す
るのがよい。
5)煮詰めてしまって水が少なくなってしまったら、水を足して煎じてよい
6)煎じる前の煎じ薬も湿気などの影響を受けやすいので、密封容器に入れ
て冷所保存。
7)服用は主治医の指示がなければ、食前、食間の服用がよい。
食前;食事の30分前
食間;食後2-3時間
8)子供の服用は、甘いものを混ぜたり、ゼリーでの服用がいいが、できた
らエキス剤がのみやすいかもしれない。
未病の方に
是非 漢方薬や薬膳を試してもらいたいと思っています。
補足;毎日煎じるのが大変な方は、「文火楽々 とろびらんらん」という自
動煎じ器があります。長期服用なさる方はお勧めです。
見本は銀座楽天堂薬局においてあります。購入もできます。
投稿者プロフィール
- 東京都在住。
薬剤師、健康管理士など
趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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