皆様 ごきげんよう
最近のように、雨の日が多く湿度の高い日が続くような季節では、頭痛に悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今日は漢方では、どのような薬を使ったらよいのか、少し書かせて頂きます
私達は頭痛には。。と解熱鎮痛薬を服用しますね。
でも、中医学では、痛む場所や痛み方でそれぞれ病気も治療方法も異なります。
痛む場所によって
1)頭項痛
後頭部から首筋にかけての痛み
経絡(エネルギーなどの流れ道)では、小腸や膀胱系との関係がありま
す。
2)前額痛
おでこの痛み
経絡では、大腸や胃に関係します。
3)側頭部痛
こめかみの周りの痛み
三焦、胆経に関係します。
4)頭頂部痛
頭のてっぺんの痛み
心包、肝経と関係します。
5)歯まで痛む
心、腎臓に関係します。
症状では
●重くだるい頭痛は、水(水分)や湿がたまって起こる頭痛
●片頭痛は頭の片側から目にかけて激しい痛みが起こります。
原因は神経の興奮や、血流障害、冷えと水分の代謝が悪いとおこりやすい
です。
頭痛といっても、いろいろな原因があるのです。
清上防風湯
発熱、顔面紅潮、喉の腫れ痛み、口渇があり、熱がでるとひどくなる
原因;熱による痛み
治法;熱をとる
清上防風湯
川きゅう茶調散
痛みが首筋、背中までになり、寒さで悪化する。寒気がして身体が冷える。
関節の痛みもある。
原因;寒冷が原因
治法;寒さと痛みをとる
川きゅう茶調散
姜活勝湿湯
頭がぼーっとして重い感じ、雨の日に辛い、胸が苦しい、手足がだるく、身体も思い感じ。
原因;湿度が高いことによる頭痛
治法;体表の湿をとる
姜活勝湿湯
半夏白朮天麻湯
重苦しい感じの頭痛、身体、手足もだるい、痰などが出る
原因;身体に水分が溜まっている
治法;痰湿を取り除く
半夏白朮天麻湯
十全大補湯
めまい、動悸、顔色が悪い、不眠があり、ぼーっとして頭痛
原因;血流が悪いのが原因
治法;血液を充分巡らす
十全大補湯
竜胆瀉肝湯
めまい、耳鳴り、目の乾燥充血、口の乾燥、いらいら、頭の上や脇の痛み
原因;神経性の頭痛
治法;精神を鎮める
竜胆瀉肝湯
補中益気湯
痛みが続く、疲れるとひどくなる、息切れがある、寒がりで疲れやすい
原因;エネルギー不足
治法;エネルギーを補う
補中益気湯
右帰飲
めまい、耳鳴りを伴なう頭痛、物忘れ、足腰のふらつきがある
原因;全身の代謝の低下
治法;腎の陰陽(水分とエネルギー)を補い、代謝を高める
右帰飲
釣藤散
頭痛、めまい、肩こり、いらいら、中年以降で慢性的頭痛、高血圧
原因;気の滞りがある
治法;気を補い、巡らす処方
釣藤散
桂枝人参湯
胃腸が弱い、動悸、冷えるとひどくなる
原因;消化器の冷えが原因
治法;身体を温める
桂枝人参湯
五苓散
浮腫み、二日酔い、下痢、悪心、めまい、などの症状を伴う頭痛
原因;水が滞っている
治法;水の滞りを改善する
※頭痛で幅広く使われている処方
五苓散
片頭痛
呉茱萸散
手足の冷え、反復する頭痛、胸が苦しい、食欲不振、吐き気、嘔吐を伴なう
原因;冷えと余分な水分による痰飲(代謝の悪い水分)で血流が悪くなる
治法;胃を温め、冷えをとり、痰飲をとる
※発作中でも、服用できる
呉茱萸散
天麻釣藤飲と竜胆瀉肝湯
めまい、耳鳴り、目や口の乾燥、胸の脇の痛み、不眠、いらいらを伴なう頭痛
原因;精神的ストレスが長期間続いておこる神経の興奮
治法;神経をしずめる
天麻釣藤飲と竜胆瀉肝湯
以上のように 沢山の薬があります。
検査しても大きな問題がないのに、長く続く頭痛がある方は是非主治医に相談して、漢方薬を試してみて下さい、
投稿者プロフィール
- 東京都在住。
薬剤師、健康管理士など
趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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