中医学の基本

薬膳

皆様 ごきげんよう。
今日は台風がきて 大雨で被害がでています。
すこしでも被害が少なくおさまりますように、心から祈っています。

中医学の基本となる考えについて 今日はふれてみたいと思います。

天人合一


人と自然を一つ 天人合一 の統一したものと考え、人体も天地自然に適応するものと考えていきます。
人は自然環境の影響を受けると考え、天人合一の思想が生まれました。
人の身体はそれぞれの臓器はそれぞれの機能を持っているのに、つながりをもっています。
また 四季などの自然の変化は臓腑、気、血、津液にも影響すると考えられています。

自然と人体の活動は相応していて、自然がつながっているのと同じで、人体も五臓六腑、五官、皮、肉、筋、脈などは経絡などでつながっています。

例えば 臓腑の機能に問題がおこると、体表や諸器官に反応し、病理の反応を診断するする事ができるのです。
人体を自然と同じ統一体と考え、天人合一の考えがあるのです。

陰陽の考え


人と自然を統一したものと考える中に、陰と陽という考えがあります。
上と下、寒と熱、動と静などのようなものです。
陰と陽は昼夜や季節のように、バランスをとりながら変化していきます。
陰が弱まり、陽が強くなる時、陰消陽長
陽が弱まり、陰が強くなる時、陽消陰長  といいます。
陰陽の関係は人体の各臓器にもあり、そのバランスが健康にも影響します。

人体では、胸、腹、肝、脾、腎、体内、下半身などは、
     背中、胆、小腸、胃、大腸、手足、顔、上半身などは

どちらかが強くなると偏盛、弱くなると偏衰といい、バランスが崩れると、健康もくずれていくのです。

人体には、もともと陰、陽のバランスを自然に回復する機能がそなわっています。
もし 調節がうまくいかない時は、まず薬膳を使って、それでも整わない時は、鍼灸や漢方の治療が必要になります。

五行説


陰陽の他に、五行という考えがあります。
自然界にあるものを木、火、土、金、水の5つに結び付けて分類します。
それらは、臓腑にも関係します。

木(曲直)
樹木が成長する様子、進展、上昇を表します。
臓腑では肝がその特性を持ち、気をのびやかに巡らせ、抑うつを嫌います。

火(炎上)
火が燃える様子、温熱、上昇を表します。
臓腑では心。身体を温める温煦作用があります。

土(稼ショク)
農作物の収穫など、万物を生かす、意味を表します。
臓腑では脾。水穀を運んで五臓六腑に栄養を与えます。

金(従革)
変革を表し、粛降、収斂の意味を表します。
臓腑では肺。肝の陽気が上がるのを抑えたり、水を下げたりします。

水(潤下)
下ろしたり、潤したりの意味を表します。
臓腑では腎。心火による熱をおさえたり、肝を養う働きがあります。

この5つの関係には、相生(相手を助ける、育てるように作用する)
          相克(相手を克するように作用する)の関係がある。
その関係は治療にも使われる。
例えば、腎(水)は、肝(木)と相生の関係なので、腎の気が不足していると肝を滋養できないので、まず腎を補っていく。
相克の関係では、脾(土)が弱い時、肝(木)の力に抑えられてしまうので、脾を補うのと一緒に肝を抑制する事が必要になるのです。

中医学では、西洋学とは違いいろいろなものが影響しあうと考えていきます。
そのように考えると、人間も自然や他の生き物とバランスをとって生きていくことが大切なのではないかと思いました。

今は気づかずに、冷えがたまっていく季節です。
温かくお過ごし下さい。

投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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