弁証論治   漢方の診断、治療方法

漢方薬

皆様 ごきげんよう
今日も気持ちの良い 秋の一日でした。

東洋医学ではどのように診断したり、治療方法を決めていくのか考えてみましょう。

1)診断
  証を立てて、病気の原因を考える
  ●四診
     望診;患者の全身や局所を視覚的に観察する。
        体型、動き、顔色、舌の状態
     問診;患者さんやご家族から、症状の発生や状況を聞く。
     聞診;患者の呼吸音や咳、体臭など聴覚、臭覚からの情報
     切診;実際に触れて診断する。
  ●弁証  四診によって得た情報で証を立てる
     八綱弁証;陰陽の観点から全体を把握
表、裏,寒、熱、虚、実、陰、陽を八綱といい、
          病気の深浅;表証 裏証
                表証;六淫の邪気が体内に侵入
                半表半裏;表と裏の間
                裏証;発病後、期間がある。
          病気の性質;寒証 熱証
                寒証;陰が強いか、陽が弱い
                  表寒、裏寒、虚寒、実寒
                熱証;陽が強いか、陰が弱い
                  表熱、裏熱、虚熱、実熱
          正邪の盛衰;虚証 実証
                虚証;正気が不足
                  陰陽、気血津液、臓腑が弱った
                実証;外邪、お血、痰などの病理的状
                   態
          陰陽学説;陰陽の相対的バランスが崩れると病気に
               なると言われている。
     気血津液弁証;気血津液の理論から病変を考察
          ;気虚、気滞、気逆、気陥
          ;血虚、血お、血熱、血寒
          津液;津液不足、津液代謝失調
     臓腑弁証;五臓六腑の機能から病変を考える
          五臓
          ;心気虚、心陽虚、心血虚、心陰虚
          ;寒気うっ滞、肝火亢進、肝陽亢進、肝血虚 肝風
          ;脾気虚、脾陽虚、脾陰虚、脾胃湿熱、昇降失調
          ;肺気虚、肺陰虚、肺の宣発粛降の失調
          ;腎精不足、腎陰虚、腎陽虚、腎気虚
          六腑
          ;黄疸、脇痛
          小腸;大小便の異常
          三焦;水液代謝、栄養消化吸収の異常
          ;食欲不振、嘔吐、食滞
          大腸;排便異常
          膀胱;排尿障害
     経絡弁証;経絡と関係する臓腑から病変を考える
          経脈は身体の内外と臓腑機関をつないでいる。
          正経十二経脈とそれぞれの経脈と臓腑の機能の失調
          で現われる症候を十二経脈病という。
        ※ 手の太陽小腸経 手の少陽三焦経 手の陽明大腸経
          手の太陰肺経  手の少陰心経  手のけつ陰心包経
          足の太陽膀胱経 足の少陽胆経 足の陽明胃経
          足の少陰腎経 足の太陰脾経 足のけつ陰肝経
          
     六淫弁証;外感病を引き起こす外邪から病変を考えていく
          風淫証候;悪寒、発熱
          寒淫証候;悪寒発熱、関節痛み
          暑淫証候;中暑、
          湿淫証候;頭重、足腰のだるさ
          燥淫証候;口渇、空咳
          火淫証候;高熱、頭痛
     六経弁証;外感病の症状を病気の進行状況で診断していく
          陰陽をもとに外感病を6つに分類。
          外邪が太陽経に侵入し、少陽経陽明経に、さらに病気
          が進行すると、太陰経少陰経に、最後にけつ陰経に。
          
          

2)治療方針を立てる
     扶正去邪;正気と邪気で考えて正気を補うか、邪気を除去するか
     治病求本;病気の本質的なものと表面的なものを見極める
     陰陽調節;体内の陰陽の不調を調節
     三因制宣;三因(季節、土地、人)をふまえて考える

3)治療内容を決定する
     漢方治療
     鍼灸治療
     漢方と鍼灸治療

4)実際の治療
     術;鍼灸による治療
     薬;薬の投与を処方


     

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