咳 痰 息切れがある時の漢方

漢方薬


コロナ感染者が増え、本気で今を乗り越えなくてはいけない方が沢山いらっしゃる事と思います。
一生懸命、でも時にはほっと一息ついて過ごして下さい。
ほっと一息つく時に、いいアイデアが浮かぶかもしれません。

今日は咳や痰、息切れがあるときにお勧めの漢方を書かせて頂きます。
今回はとくに特別な肺の病気がない時について書かせて頂きます。

杏蘇散   小青竜湯   麻杏甘石湯

症状;咳 白い痰 鼻水 くしゃみ 喉の痒み 頭痛 寒気 発熱
   汗はでていない
原因;外の寒さが原因で肺の機能がうまく働かなくなった状態
治法;肌の寒さを発散して、肺の機能を改善する
          杏蘇散
水のような痰と鼻水がたくさん出る   小青竜湯
黄色い痰 口渇 のどの痛み 鼻づまりがある   麻杏甘石湯

桑菊飲

症状 咳 黄色い痰 口渇 鼻づまり 身体の熱感がある 発汗 頭痛
原因 細菌 ウイルスによる症状
治法 炎症をとり、熱を冷まし 痰をとる
              桑菊飲

桑杏湯

症状 空咳 粘り気のある痰が少ない 喉鼻が乾燥 咳がひどいと胸が痛む
原因 肺の乾燥と熱による炎症、とくに空気の乾燥する初秋に多い。
治法 肺を潤し 熱を冷ます
              桑杏湯

止そう散

症状 空咳 粘り気のある痰が少しでる のど鼻の乾燥 頭痛 悪寒 発熱
原因 寒さで皮膚の呼吸機能が低下 肺の乾燥、寒さがでてくる晩秋に多い
治法 身体を温め 肌の寒さを発散し肺を潤す
              止そう散

清絡飲

症状 咳 粘つく痰 胸苦しさ 顔が赤い 頭痛 汗が多く 尿は少ない
   口は乾くが水はいらない
原因 夏のような高温多湿で肺の機能が低下
治法 肺の熱と湿気をとる
             清絡飲

二陳湯と平胃散

症状 咳 白くねばっこい痰が多い 胃腸のむかつき 食欲不振 軟便
原因 胃腸の機能が低下して痰湿(粘り気のある水分)が肺にたまっている
治法 胃腸の働きを良くして 水分をだす
            二陳湯と平胃散

補肺湯

症状 咳 息切れ 声に力がない 疲れやすく すぐ風邪をひく 汗をかく
   痰はだしやすい
原因 胃腸が弱っていたりエネルギーの不足で肺の機能低下がおこっている
治法 エネルギーを補給して肺の機能を改善
            補肺湯

六君子湯

症状 咳 沢山のだしやすい白い痰 顔色が悪く浮腫む事がある
   吐き気 食欲不振 疲れやすい  軟便が多い
原因 体力がなく 慢性的、胃腸の機能低下が肺に影響している
治法 エネルギーを補い、胃腸の機能を整え 痰を除く
            六君子湯

清金化痰湯

症状 粘り気のある黄色い痰と咳がでる 胸苦しさ 口渇がある
原因 炎症により 痰が肺にたまっている
治法 熱を冷まし 痰を除く
            清金化痰湯

生脈散

症状 空咳 痰はない 息切れ 口渇 疲れやすい
原因 エネルギー不足 肺の機能低下 乾燥
治法 エネルギーを補い 肺を潤す
            生脈散

 真武湯    苓甘姜味辛夏仁湯

症状 咳の発作 水のような痰 息切れ 動くと悪化 寒気 浮腫みがある
原因 熱エネルギーの不足で身体が温まらず 水分が停滞している
治法 身体を温め 余分な水分をとる
            真武湯
咳がひどい時      苓甘姜味辛夏仁湯

咳血方

症状 連続して止まらない咳 肋骨の下の痛み いらいらする 顔や目が赤
   い 喉の乾燥
原因 精神的ストレスで自律神経のバランスがくずれ肺に熱が生じている
治法 精神を安定させ 自律神経を整え 肺の熱をとる

            咳血方

沙参麦冬湯  百合固金湯

症状 空咳 むせる咳 痰はあまりない 口 喉の渇き 体力がなく慢性
原因 肺の水分が欠乏
治法 肺を潤し乾燥を防ぐ
           沙参麦冬湯 
午後に発熱 手足のほてり 寝汗 腰のだるさ 
           百合固金湯

 半夏厚朴湯

症状 喉になにかつまった感じで咳がでる 
原因 精神的に過敏になっている
治法 のどの気の滞りをとる
          半夏厚朴湯

麦門冬湯

症状 口や咳は乾燥している 痰は切れにくく少ない
原因 気道の粘膜の乾燥
治法 潤す作用の治療をする
         麦門冬湯

参蘇飲

症状 胃腸虚弱 長引く咳  気分の落ち込み
原因 胃腸機能の低下 気の滞りがある
治法 身体を温め 胃腸機能を整える
         参蘇飲

 清肺湯

症状 慢性的な粘っこい痰を伴なう咳
治法 肺の炎症を抑え 痰をだし 咳をとめる
          清肺湯

 清肺湯

症状 微熱が続き 長引く咳と倦怠感 不安感 不眠の症状も
原因 風邪などの回復期が長引き 胃腸障害 気の滞りがある
治法 気分を晴れやかにし 胃腸機能を整え 咳痰をとっていく
            清肺湯

滋陰至宝湯

症状 胃腸が弱く 虚弱な体質 いらいらする 体力がない長引く咳
原因 気の滞りがあり 胃腸機能が低下している
治法 気を補い 胃腸機能を改善していく
          滋陰至宝湯

滋陰降火湯

症状 のどの潤いがなく 切れにくい痰がでる
原因 熱があり 潤いがない
治法 潤しながら 身体の炎症 熱を冷ましていく
         滋陰降火湯

五虎湯

症状 咽喉痛  強い咳
原因 炎症がある
治法 咳を止め 炎症をとる
         五虎湯

 柴朴湯

症状 胸の下がはって苦しい 気分がふさいで のどに違和感がある
   動悸 めまい 咳がでる
原因 気の滞り 水の滞りがあり 身体の中に熱がある
治法 気と水の巡りをよくして 胃腸を整え炎症をとっていく
            柴朴湯

咳には 沢山の漢方の適用があり どの薬を使ったらいいのか悩んでしまいます。胃腸に問題はあるのか、熱は、どのような咳か、痰はどのような感じかなど 自分をよく観察してみましょう。

実際は寒さによるもの、肺の機能が低下した場合、熱のエネルギーが不足して冷えや寒さによるものが多いと言われています。
大きな病気が隠れていることもあるので 長引く時は必ず 受診するように致しましょう。
           参考 漢方で治す気になる不調

日本の知恵
これからの季節 冷えの対策が必要になります。
昔から 人々に言い伝えられていた血行改善の方法をいくつか ご紹介致しましょう。

大根葉湯


  冷え症の改善と予防に効果的なのは、お風呂にしっかり入る事です。
  お風呂は身体が温められるだけではなく、水圧で血行もよくなるようで
  す。効果的にお風呂に入れないか、、
  その代表が大根の葉の干葉湯です。湯冷めしにくくなるようです。
  作り方は 大根の葉を1週間陰干しし、からからになった葉を細かく
  刻み、20gを3Lの水で20分煎じて 煎じた物をお風呂にいれる。

とうがらし足湯


  心臓から一番遠い足先は冷えやすいところです。
  寝付けないほど冷える時はとうがらし足湯で血行をよくしてみましょう
  作り方は洗面器に43℃のお湯を入れ、とうがらし 1本を入れて
  冷めたら暑いお湯をいれながら、20分足湯を行う。
  ひりひりしたら 中止してください。

ヨモギ茶


  冷え症改善に昔から飲まれていたお茶です。ヨモギのシオネールやツヨ
  ンという成分が身体を温め、血行改善の効果が期待できます。
  ヨモギ湯も効果があります。
  ヨモギ茶は購入できます。


           

投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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