ママさん
漢方は長く飲まないと効かないって良く聞くけど?
そんな事はないのよ。
漢方によってはすぐ効く物もあるわよ。
すぐ効くのもあるの?
その話し続けて、、
了解!
足がつった時や筋肉痛によく使われる芍薬甘草湯、
下痢や便秘の時に使う大建中湯は数分から数十分で効いてくるわよ。
だから 症状がでそうになったら飲めばいいのよ、
風邪の薬でよく使われる麻黄湯、葛根湯は1-数時間で汗が出てきます。
そしたら効果が出てきたって事かな。
私は頸が弱いので、肩こりや頭痛が多く、朝起きて調子が悪いと飲んで
仕事に出かけると良くなってくるの。それから数回は続けて飲むかな。
それに比べて、数週間から数か月服用しないと、効果が実感できないものも
あるわね。補中益気湯、八味丸、前回書いた防己黄耆湯も。。
効かないかなって思ったら、気にせず主治医か薬剤師に相談して安心して
薬を飲んで下さいね。
お腹の脂肪が気になる方にお勧めの漢方 防風通聖散
一般的には冷えがある水太りではなく、太鼓腹と言われるような肥満症や、慢性の皮膚炎に使われている漢方です。体表、体内が充実していて、体内の熱を利尿作用と排便で冷まし、体表の邪を発汗で出す処方です。中医学では風熱よう盛 表裏俱実証に使われます。風熱よう盛ってなんでしょうか?風熱は風邪と熱邪の事で風邪と熱邪が勢いをもっている状態です。表裏俱実とは体表からはいってきた風邪と体内の熱邪、体表と体内の両方に問題がある状態です。だから、体表にある風邪と体内にある熱邪を発汗、清熱、寫下、利尿作用などで治療していく薬になります。
肥満症に効くとばかり思っていたけど、
なかなか難しい薬なんだね。
どんな人にお勧め?
お腹に皮下脂肪があって、よく太鼓腹って言われている方。
体力はあって、暑がりで、けっこうイライラしやすいかな。
なんとなく体格は想像ができた。。
症状としては どんなもの?
しびれやふらつき、充血、イライラ、不眠、便秘、尿がでにくい、
腹部膨満感、胸のつまり、耳鳴り。。
皮膚や粘膜にも湿疹、化膿、潰瘍などの症状がでやすい。。
防風通聖散の効果
腹部皮下脂肪が多く、便秘がちな方;高血圧の動悸、肩こり、のぼせ。肥満症。むくみ、便秘。
脂肪太りで便秘、尿が少ない;便秘、胃酸過多、腎疾患 動脈硬化 肩凝り
脂肪太りで便秘、胸やけ、肩こり、尿が少ない;肥満 高血圧 便秘 痔疾 腎炎 湿疹
その他感冒、気管支炎、副鼻腔炎、胃腸炎、蕁麻疹、脱毛、帯状疱疹、関節炎、脳血管障害後遺症
中耳炎、耳鳴り‥等
構成成分
清熱作用のある石膏、大黄、芒硝、黄芩、山梔子、滑石、連翹、桔梗。解表作用のある麻黄、防風、荊芥、薄荷。体力の消耗を抑える白朮、生姜、肝臓、当帰、芍薬、川芎があります。
荊芥
上半身の熱をとり、のぼせ、頭痛の改善を
皮膚の痒み、痛みを止める
炎症をとる
発汗して風邪を除く
防風
皮膚の痒み、痛みを止める
体表で鎮痙、体内で痛みをとり全身で風邪を治療する
発汗して風邪を出す
麻黄
体表にある邪を汗で出す
肺に働き咳や呼吸の改善をする
薄荷
上半身の熱をとり、のぼせ、頭痛の改善を
皮膚の痒み、痛みを止める
発汗で風邪を除く
大黄
腸の熱を冷まし、便を柔らかくして排泄させる
芒硝
便を柔らかくして排泄させる
腸の熱を冷まし、内部の熱を便で排出。
石膏
肺の炎症を鎮める
心の熱をとり心煩を和らげる
黄芩
肺、心の熱をとり生理機能を整える
連翹
皮膚の痒み、痛みを止める
上半身の熱を冷ます
桔梗
肺の炎症を鎮める
体表の膿を除き炎症を抑える
上半身の熱を冷ます
滑石
利尿して、下半身の炎症や熱を冷ます
山梔子
利尿して、下半身の炎症や熱を冷ます
肺、心の熱をとり生理機能を整える
芍薬
血を補い、気血を巡らし、正気を養う。
当帰
血を補い、気血を巡らし、正気を養う。
川芎
血を補い、気血を巡らし、正気を養う。
白朮
脾胃の気を補って働きを改善する
甘草
脾胃の気を補って働きを改善する
諸薬の調和
生姜
脾胃の気を補って働きを改善する
体表にある邪を汗で出す
服用時の注意
1)服用を中止するとリバウンドする事があるので、太りにくい体質に変えていきましょう。
2)虚弱な方、病後の方は服用に注意しましょう。
3)胃腸の弱い方、下痢のある方、食欲不振、吐き気のある方は服用に注意しましょう。
4)汗かきの方は注意して服用しましょう。
5)重篤な心疾患、腎疾患、高血圧、甲状腺機能異常のある方は主治医に相談して服用しましょう。
6)排尿障害のある方も主治医に相談して服用しましょう。
7)塩分の制限している方は長期服用は控えましょう。
8)長期服用になる時は定期的に腸の検査をしましょう。
9)不眠、動悸、発汗がひどい時は中止して主治医に相談して下さい。
10)服用するようになって 咳が出たり、かえって浮腫みがひどくなったり、脱力感、だるさなどが気になったら早めに主治医に相談して下さい。
11)妊娠している方は控えて、授乳中の方も成分が母乳中に移行するので注意が必要です。
※長期服用の時は副作用チェックしながら、服用を続けましょう。
肥満症にお勧めの漢方
防己黄耆湯
色白、汗かき、疲れやすい。水太りタイプに押すすめの漢方。お腹の力も中程度以下。
防風通聖散
活発ででっぷり太った肥満症で、便秘傾向。腹力は中以上。
参考;漢方のエッセンス
ダイエットで服用するときは
食事と運動療法を行ってから
漢方を服用するようにしましょう。
ダイエット
なぜ太ってしまうのか理由を考えてみる。
毎日 体重計にのる。
無理のなくダイエットでき、また続けられる生活のリズムを考える
こんな事が大切かなと思わせて頂きます。
投稿者プロフィール
- 東京都在住。
薬剤師、健康管理士など
趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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