心がつらくなった時 心へのアプローチ 薬物療法

その他
くぅ
くぅ

ララさん
心がつらくなるって
苦しいね。

らら
らら

そうだね。。
本人になったら
自分が苦しくなっても認めたくないし、
周りの人に迷惑をかけたくないし、
なかなか治療に行くのは勇気がいるね。

皆様 ごきげんよう。いろいろ精神療法を試しても改善しない時は、薬を使う事が必要になりますね。くうやララが言うように、心の不調のサインはなかなか本人は気づきにくいものです。下のような症状が2週間くらい続いたら、是非周りの方その方の話しに耳をかたむけてあげて下さい。

●朝早く起きてしまったり、寝つきが悪い。
●疲れが取れなかったり、食欲がねい。
●イライラして落ち着かない。
●落ち込んでいる
●口数が減って人との接触が減った。
●悲観的になり、否定的な発言を避ける。

心の不調を薬で治す 

薬物療法は脳内神経伝達物質に直接作用して改善していく方法で、統合失調症や気分障害には必要な治療方法です。
薬物療法の目的は幻覚、興奮、抑鬱、不安、緊張、脅迫などの症状を改善したり、症状が安定した後の再発予防です。
心の病気の治療に用いる薬を向精神薬といい、神経伝達物質の働きを阻害したり、活性化したりして改善しする効果があります。

向精神薬の種類

抗精神病薬
統合失調症や高齢者のせん妄に使われている薬です。脳内のドパミンの活動を抑えて、幻覚、妄想、意欲低下などの症状を改善して、再発を防ぐものです。症状の急性期には、ドパミンの過剰分泌やニューロンの活動異常がおこり、幻覚、妄想がおこるのです。

抗精神病薬の種類
定型抗精神病薬
ドーパミンのみを抑制する作用をもち、陽性症状(突然現れる妄想や幻覚)を抑える薬です。しかし 副作用として錐体外路系にも作用してしまうので手の震えやパーキンソン様症状などがでやすいのです。
主な薬:クロルプロマジン塩酸塩 ハロペリドール スルピリド

非定型抗精神病薬
ドーパミン受容体とセロトニン受容体の阻害作用などいくつかの神経伝達物質に選択的に働きます。幻覚、妄想以外にも陰性症状(意欲低下 自閉)や認知機能の改善にも効果があると言われています。手の震えや体が固くなったりの副作用が少ない分、肥満や糖尿病の悪化などの副作用には注意致しましょう。
主な薬:リスペリドン ブロナンセリン クエチアピンフマル塩酸

抗うつ剤
うつ病に用いられる薬です。セロトニンやノルアドレナリンの再取り込み阻害して、抑鬱を改善していきます。詳しくは以前書かせて頂いたものを参考にして下さい。
主な薬:パロキセチン セルトラリン フルボキサミン ヂュロキセチン ミルナシプラン

抗不安剤
精神安定剤のこと。日常生活に問題が起こる程の不安や緊張を和らげる薬です。GABAの働きを高めて不安感や恐怖、イライラを和らげる作用をもちます。ベンゾジアゼピン系薬は、抗不安作用、筋弛緩作用、鎮静作用、睡眠作用、抗痙攣作用があり、抗不安作用の強いものは抗不安薬、催眠作用が強いものを睡眠薬として使います。作用は、GABAの脳内作用を増強することで脳内の興奮が抑えられ効果を示します。
主な薬:クロキサゾラム エチゾラム ジアゼパム オキサゾラム クロチアゼパム ロフラゼプ酸エチルなど

気分安定剤
異常な気分の高揚を抑えるもので、うつ病、統合失調症、双極性感情障害などに用います。
主な薬:炭酸リチウム ラモトリギン バルプロ酸ナトリウム アリピプラゾール

睡眠薬
不眠の改善をする薬。GABAの働きを高め、脳の興奮を抑える。睡眠薬は寝つきを良くするもの、夜中に目がさめる時のもの、早朝覚醒にもちいる薬があります。
睡眠薬には、血中濃度が半分になるまでにかかる時間、半減期により作用時間が違っていきます。
超短時間型:2-4時間
短時間型:6-10時間
中時間型:12-24時間
長時間型:24時間以上

寝付きにくい方:超短時間型ー短時間型
途中で目が覚めてしまう方:短時間型ー中間型
朝早く目が覚めてしまう方:中間型ー長時間型


脳内には睡眠と覚醒をコントロールする興奮系と抑制系の神経があります。興奮系にはオレキシンが、抑制系にはGABAという神経伝達物質が関係しています。オレキシン受容体にオレキシンが作用すると覚醒作用が維持され、GABA受容体にGABAが作用すると脳の活動を抑えて眠りにさそいます。GABAの受容体とベンゾジアゼピン受容体は複合体を形成しているのでベンゾジアゼピン受容体が刺激されるとGABAも亢進して眠気がおこります。

睡眠薬の種類
ベンゾジアゼピン系睡眠剤
GABAの神経伝達物質を亢進させて睡眠に導きます。種類が豊富でいろいろな不眠に使えますが、ふらつき、眠気などの副作用や依存性も高いという問題もあります。
薬の種類:トリアゾラム エスタゾラム クアゼパム

非ベンゾジアゼピン系睡眠剤
作用はベンゾジアゼピン系睡眠剤と似ていますが、種類がないのが問題です。
薬の種類:ゾルピデム ゾピクロン

オレキシン受容体拮抗薬
オレキシン受容体の神経伝達物質を阻害して興奮を抑制していきます。作用は弱めですが、依存性や眠気が少ないのが特徴です。
薬の種類:スボレキサント

メラトニン受容体作用薬
体内時計に働きかけ、覚醒と睡眠を切り替え副交感神経を優位にして自然な眠りを促すメラトニンの分泌を促すことで自然な睡眠をうながしていきます。
薬の種類:ラメルテオン

わたし
わたし

ストレスが多く、心が苦しくなってじまう現代。
皆 周りの人の心のサインに気を使っていきましょう。

また 一人一人の心の負担を軽くするために生活にも
気うぃつけていきましょう。
●バランスのよい食事、運動、睡眠で生活のリズムを整えて
いきましょう。
●何か辛い事があっても、考え方を切り替える習慣をつけましょう。
●いつも、いろいろなことを相談できる人間関係を作り、些細な事でも
相談するように致しましょう。
●自分にあったリラックス方法を見つけておきましょう。

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投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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