梅雨の季節の薬膳

薬膳

皆様 ごきげんよう
外出自粛がでていたGWも後1日になってしまいました。
楽しい思い出のお休みは本当にいいものですが、このようなお休みは一生忘れられないお休みになる事でしょう。
今年も5月に入りました。コロナウイルスの対応で前半を過ごしてしまいました。
このGWを境に、いろいろ考え方を変えて今年の中盤を過ごしていきたいと思います。
GWもなく、コロナウイルスに取り組まれていらっしゃる方には本当に感謝致します。

では薬膳のお話しを始めます。
中医学で梅雨とはどんな季節なのでしょうか?
梅雨は湿度が高くなります。その湿気が身体に滞り、体力がないと「湿邪」がはいってしまいます。そのため身体の余分な水分が停滞し、むくみ、だるさなどの症状がでてくるのです。
長夏」は、五行で「土」、臓腑では「脾、胃」と深い関係です。
長夏は中国では夏と秋を指しますが、日本では梅雨の季節にあてはめて考えています。

梅雨に起こりやすい症状


●脾、胃のトラブル
 下痢、食欲不振など
●湿邪のトラブル
 重い、粘る、滞るが湿邪の特徴ですので、身体や頭が重い、下痢になる、
 目やにやおりものが増える、尿の出が悪い、湿疹などができやすいなどの
 症状がおこりやすくなります。

では、どのような食品をとればいいのでしょうか?
そうですね。湿邪がトラブルをおこすのですから、身体にたまった湿邪をとりのぞけばいいのです。
湿邪を出す方法は
1)汗として出す
2)尿として出す
3)食べた物を消化吸収して運ぶ働き(脾の運化作用)を整える

湿気の多い日本ではとくに注意が必要です。

梅雨の季節の 養生ポイント


1)冷たい物 甘い物の食べ過ぎに注意
2)生ものを食べるときは生姜などの薬味をつける
3)酒はほどほどに
4)雨にぬれたら、温かいお風呂にはいるなど身体を温める

梅雨の季節 にお薦めの食材

1)湿をとり、むくみをとるもの
(利尿作用のあるものは淡味のものが多い)
はまぐり、あさり、昆布などの海産物
ハト麦、とうもろこし、小豆。緑豆、さやえんどう、そら豆などの豆類
かんぴょう、とうがん、西瓜などのウリ科の食物
とくに下半身のむくみがひどい時は、もやし、はくさい、セロリ、こんにゃ
くなど
汗が出にくい時は辛味を追加。

2)消化を助ける
(脾胃の水分吸収を助けるため、下痢などによい)
しそ、パセリ、セロリ、茶、陳皮(みかんの皮でいい香りがするもの)

3)身体を温め汗として出す
ねぎ、しょうが、しそ、豆鼓(身体を温める力が弱いので、ねぎや生姜と使うとよい)

むくみの解消に利尿作用をもつ淡味の食材


とくにお薦めなのが、冬瓜、ハト麦、白きくらげです。
どれも自分の味を主張しないので、お料理しやすいと思います。
これからの梅雨の季節、体調を整えコロナウイルスに負けないように致しましょう。

食材紹介

冬瓜
●肺 大腸 膀胱
●清熱(消炎 解熱)利尿(湿邪を尿としてだす)解毒(体内の老廃物邪気
 をとる)消腫(むくみをとる)生津(必要な水分を生み出す)
●むくみ、暑気あたり、尿がでにくい、口渇などに効果がある
●有効成分;VC,葉酸、サポニン、Ca,K,Mg
●禁忌:身体が衰えて温められなくなって冷えがある人

ハト麦
●脾 肺 腎
●利尿 健脾(脾の働きを整える) 止瀉(下痢を止める)清熱 しん湿(湿の停滞をとる)
●尿がでにくい、下痢、神経痛、むくみ、食欲不振、いぼ、美肌
●有効成分:VB1,ロイシン、アルギニン、リジン、チロシン、K,Ca,P,Fe,
      スティングマステロール、βシトステロール
●禁忌;妊娠初期

白きくらげ
●肺 胃 腎
●滋陰(陰を補う)潤肺(肺を潤す)益胃(胃を丈夫に消化改善)生津
●有効成分;食物繊維、Ca,Fe,VB,VDシロキクラゲ多糖体
●肺を潤す事で外からの雑菌などから身体を守り、抵抗力を上げる。咳止
 め、肌荒れにも効果がある。アンチエイジング効果も期待される。






投稿者プロフィール

ゴールデンミーン
東京都在住。
薬剤師、健康管理士など

趣味;ヨガ、自然の中にいる事
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